「師父」と「弟子」

 なんの因果に導かれてか、師弟のきずなを結ぶことになった二人。弟子を矯めるも伸ばすも師の裁量である。
 その点、律九珠は良き師を得た。そして、己の何を磨くかを見定めた。
 
 物語の外側にある戦いでかれが何を獲るかを知りたいところはあるけれども、描かれなかったもの、想像の中にとどめようと思う。かれの生き様のごとくいさぎよい文末であった。