最初は仮面ヒーローがバトルするのかと思いましたがw
まじめに市の政治を良くしようとアイデアを重ね、テクノロジーも駆使して、市民のための政治を実現しようとチームを組んで臨んでいきます。
政治ものでも、固くないです。
キャラもみんな光っていて、そこにところどころにテクノロジーが組み込まれていて。
たまに昭和のオマージュもふくまれていたり(←タイトルからして?)
すごく読みやすいです。
なぜ仮面ヒーローが出馬するのか。
なぜ主人公が仮面ヒーロー役に選ばれたのか。
すべてに意味があり繋がっている。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
地方選挙に立候補された経験のある著者がその知識と経験を存分に活かして書かれた圧巻の政治エンタメ作品。
多分、読者が想像している以上に“政治”している。
どれくらい政治しているかと言うと、選挙制度や法律の条文がガンガン出てきて、それで問題を解決していく。
制度面の知識もさることながら、そこからさらに一歩踏み込んだ「象徴首長制」というオリジナルの概念も作中で提唱される。
もはや小説の域を超えているとすら思ってしまう。
この概念一本で書籍に出来るのでは……。
これだけ聞くと堅苦しいお仕事小説のようだが、本作のもう一つの魅力はご当地ヒーローを始めとしたキャッチーな特撮要素。
一度でも特撮に惹かれたことのある人間なら、思わずニヤッとしてしまう胸熱なガジェットやマシンがたくさん登場する。
加えて、一癖も二癖もあるキャラクターもすごく魅力的で、登場人物全員を好きになること間違いなし。
物語後半は「これだよこれ!」というような、王道ながら熱中してしまうエンタメ展開で、最初から最後まで飽きずに読了することが出来た。
もし、紙の書籍で本作が売ってたとしてもSNSで絶賛コメントを残してたと思います。
それくらい、専門知識とフィクションの混ぜ方が上手くてプロの作家かと思いました。
20万文字近い長編で、web小説らしくない作品かもしれないですが、本当に読んで損がない一作です。
自分の街や国、あるいはこの世界について「?」と思ったことはありませんか。そして、特に何もという思考停止をしたことはありませんか。
この物語は、あなたがその「?」を考えてみたらどうなるか、を示しているかもしれません。
突拍子もない設定です、ヒーローが市長選に出るという設定。
ですがその突拍子の無さこそが、いろいろなものを浮き彫りにして、そして「?」を考えてみたくなります。
それでいて、そのヒーロー、アストロレンジャーを中心とするストーリーも飽きさせずに進行し、登場させるキャラたちも、油断するととんでもない活躍をしてくれます。
私の推しは、はっとり伯爵です。
登場するだけで、安心するキャラです。
笑わし……やってくれるキャラとして(笑)
ぜひ、ご一読を。
作品のカラーに合わせて応援演説風に書きます。
皆さんはカクヨムコンの投票(評価)をされましたでしょうか?カクヨムコンには読者選考ってのがあるみたいですね。じゃあ自分が持っている投票権が一枚として。私はこの作品に一票を投じます。
『アストロQ』です!
ネット小説はやはりどうしても「異世界もの」や「ファンタジー」が主流であると感じます(だって売れてるジャンルだからねー。そこは認めます)。しっかーし!「現代ドラマ」には不変の良さがあると信じてます!そしてこの作品!
面白いです!ネット小説でよく言われる「一話目で読者を殴れ」とはかけ離れたスロースターターな作品ですが、ページをめくれば面白さが加速するタイプの作品だと感じます。
この作品の魅力はやはり「著者様の豊富な知識と引き出し(とユーモア)」と「リアル」にあると思います。
「この著者様は…、ガチで選挙に出たことあるの?いろいろ詳しいな。え?こんなのありなの!?すげえ!」
そんな情報が物語に「これでもか!」と詰め込まれています。そして「リアル」の部分。ご当地ヒーロー(の中の人とそれをバックアップするクセだらけで個性的だけど本当に頼もしい人たち)が選挙を戦う物語ですが「これは…、現実として本当に起こりそう…」のすれすれを見事に書いていると感じます。専門的知識を持っていらっしゃるから見せ方が上手いのだと思いますね。
私は自分が持つ一枚(一票だけって決めてますので)の投票権を、権利を、この作品に託したいと思います。「自分は書き専だから」とか「どうせ自分が星を投げても微々たるものでしょ」とか。そういうのはリアルの選挙と同じであり、「個人の力は小さくても個人が動くことの大切さ」をこの作品は教えてくれます。また、主人公はさえないかもです(ここ大事です。自分と被るんですよね)。だからこそ残された選考期間を!まだ投票がお済みでない方!もちろん他の方の作品でもいいと思います。ご自身の心にある「この作品に勝って欲しい!この作品を推したい!」に従いましょう!
そんな理由で私は自分が好きな現代ドラマ枠代表として「アストロQ」に勝って欲しい。受賞が遠い夢だとして。それを本気で目指すこのドン・キホーテのような作品に夢を見たい。いけるところまで駆けあがって欲しい。
最後までのご清聴ありがとうございました!いや、本当にドラマは起こりますよ。皆さんの一人ひとりがご自身の感性に従えば。
パチパチパチパチ!
(しょうがないな、というニュアンスを多分に含んだ拍手?違いますよ。その答えはあなたの胸の中にありますよ。えっへん)
成田悠輔氏が、「22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる (SB新書)」という本を書いている。
私もこの本の内容にはYouTubeの解説動画でしか触れた事がないが、あくまで私個人の認識により要約すると、「政治家による実行されるかどうかも分からないマニフェストで政策を決めるのではなく、有権者からTwitterなどのSNSで漏らされた不満などの意見を自動で吸い上げて、アルゴリズムにより政策を決める」というものだ。
本作の主人公たちが明日登呂市で目指している「象徴首長制」は、成田氏の考えるアルゴリズムによる民主主義よりは一歩手前の、従来の選挙方法にのっとったものではあるものの、「より多くの有権者の意見をまとめる」という意味では、現状の選挙・治世制度よりははるかに理想の民主主義に近い。
そして、本作では「ネコ」ではなく、象徴として政治家になるのは「アストロレンジャー」というご当地ヒーロー。
ヒーローはもうダサいだろうか。
ちょっと前の世代が学生運動で挫折し、その次の世代が「政治なんか語るのはダサい」と斜に構え、政治への無関心と低い投票率が当たり前になり、政治家は腐敗し私腹を肥やしダークサイドに落ちまくりな現状を、見て見ぬふりをする方がダサい。
行動を起こすのが億劫でも、せめてヒーローを担ってくれた人を「ダサい」と笑わず、表立って応援しなくてもいいから、投票はしようよ、うん。
じゃあみんな、アストロレンジャーに☆3つ、投票しようぜ!!笑
引き続きどんな選挙戦になるのか、楽しみにしています。
とある関東の地方都市・明日登呂市では、まもなく市長選が控えていた。最有力候補の現市長・米田なおき氏は、三期に渡る任期を務めるベテランだが、その市政には疑惑の目が向けられていた。そんななか市長選に新たに立候補したのは、ご当地ヒーロー・アストロレンジャーだった!
ある日、売れない俳優志望の31歳の大須賀一歩の前に現れた謎の美女・大川玲奈。
米国で民主主義を学んだ玲奈が提案する『象徴首長制』は、個人が権力を持たない象徴としての市長となり、SNSで市民が出した合議を実行する、まったく新しい政治システムだった。
いわばお飾りの市長となるため、アストロレンジャーの中の人としてスカウトされた一歩は、玲奈に言われるまま市長選に立候補する。
それまで政治に興味のなかった一歩ですが、後援者たちから市政を学び、正義の味方を演じるうちに、立候補者としての自覚が芽生えていく誠実さが好ましいです。
ご当地ヒーローが選挙戦に出馬というインパクトで世間の注目を集め、奇抜な選挙戦略で周囲の度肝を抜く展開が痛快です。
一歩のような政治素人でも、ひとりひとりが行動すれば日本を変えることができるかもしれない。選挙戦がエキサイティングに見えるようになる政治エンタメです。
(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=愛咲 優詩)