概要
その足で国を巡り、調和のために音を奏でる。不思議な役人のお仕事日記
音楽の祝福を受けた国トゼカステでは、良き耳を持つ者が生まれることがある。その者はこの世の有り様を音として聴く力があり、音を奏でれば人ならざる者とも繋がることが出来る。トゼカステはその者に『巡楽師』という国王付の役職を与え、国を巡らせ、常人では対処しがたい事態の解決に当たらせた。これは直筆記録の残る最古の巡楽師、ディンクルパロットの業務日誌より抜粋したものである。
第五回こむら川朗読小説大賞参加作品です。
連作短編として続きました↓
『巡楽師ディンクルパロットの行進 』
https://kakuyomu.jp/works/16818093081644846973
第五回こむら川朗読小説大賞参加作品です。
連作短編として続きました↓
『巡楽師ディンクルパロットの行進 』
https://kakuyomu.jp/works/16818093081644846973
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!世界を聴き、奏でる者
歌や音楽で世界の調和を保つ者、『巡楽師』ディンクルパロットの、旅と冒険の物語。
いわゆる異世界ファンタジー、それも「これでもか!」ってくらいファンタジーらしいファンタジー作品です。
設定から物語から語りの調子から、すべてがしっかり異世界してくるところが魅力のお話。
空想の異世界に求めるいろんな魅力や愉しみを、たっぷり高濃度で浴びせてくれます。
特徴的なのは文体というか、文章そのものが主人公の手記という体裁をとっていること。
主人公、ディンクルパロットさん自身の見たことや感じたことを、業務報告のために必要な形で記録しているため、その記され方そのものに感じ取れる、彼の輪郭のような…続きを読む