晋の文公がらみとなれば、狐偃など亡命に付き従った者たちにどうしても視線が向いてしまいますが。そこで郤缺とは。そこに欒枝も絡み、「文公の寵臣ではない側」の視点で描かれるところが面白い。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(697文字)
本作に用いられた言葉を歪めて用いる悪逆を、ご苦笑願わねばなるまい。この陰惨絢爛なる政治劇では、為政者たちの才能を「情」「理」に区分けする。それらがつかず離れず、ときに「理」が「情」を組み伏せ、あ…続きを読む
まず、タイトルに惹かれて読ませていただきました。古代中国大好きです。とにかく執筆者様の筆力が素晴らしい。根気よく読みますと、物語に没頭できました。中国史の魅力にはまってしまいます。主人公の郤缺を…続きを読む
古代中国、時は春秋と呼ばれる頃。家父長制や礼や徳、そういった思想の根ざした古代中国である。その時代において父の喪も祀ることも赦されぬというのはどれほどのものか。人々の思想というものを、現代日本人…続きを読む
もっと見る