ライトな語り口の王道ファンタジー

 自由気ままな『オイラ』を語り部に、気弱でいじめられっ子な『アウ』を中心に描かれる物語。
 いやまあ、初めからなんとなく「そうだろうなあ」とニヤニヤしながら読み進めつつも、その後から怒涛の勢いで展開されていくメジャー神話ネタの数々に「マジか!?」とことごとく翻弄されました。シンプルゆえに高威力、しかも一つの謎に意識を持っていかれるから余計ですね。
 ぜひとも彼らの今後を追っていきたい王道ファンタジーです。