夏の夜を彩る一筋縄ではいかない狂気と恐怖が交錯する、ホラー短編集。

この作品はホラー的な言葉遣いの練習帖と名乗っていますが、狂ったように生きてきたというテーマが非常に興味深いです。この特異なコンセプトが、読んでいると新鮮な驚きや興奮を提供します。

また、バイオレンスホラーと鬱という要素が組み合わさることで、いつの間にか作品の深層に引き込まれます。短編で描き切るという形式は、作者のストーリーテリングの技術と創造力を最大限に引き立てています。でも、けっして後ろを振り返ってはいけません。