この世はもはや、アンダーグラウンド化としてしまったのだろうか?

パンデミックと化した現在。この世界は政府によって管理されている。謎の組織の回し者と化した死神と言われる存在。その死神の振るう大鎌は、デリバリーとして配る謎のドリンク類とは誰も思わないだろう。

生きていくのも、理不尽過ぎるこの世界。希望の見いだせない中で、果たして生きていく意味を、見いだせられるのだろうか?リアルに描かれた背景に、ただの創作上の話ではなく近未来にこの世界が待っているのではないだろうかと、疑心暗鬼になってしまいます。

タイトルにある終末のラッパとは、黙示録にある「天使が降りてラッパを吹いた。そして天変地異を引き起こした」とあるような、世紀末すら感じてしまいます。
なんとも遣り切れない悲劇的な結末に、心の奥をチクリと刺すような複雑な気持が湧いて来ます。

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