第7話 対立

🏘家🏘


(´・ω・`)

「家に来てなんか用事あるんか?はよ戻って愛する緑の地球守らな」


(。・・。)

「これを見てよ」


ベッドでひとりの男が深い眠りについている。腕から何本ものチューブが伸びており、頭には脳波を測る計測器が装着されている。


(´・ω・`)

「この眠ってるおっさんが何やねん。見たことも会ったこともないで」


(。・・。)

「ゾンビパンデミック当初、お兄ちゃんが捕獲してきてくれたゾンビだよ。投薬実験はずっと続けていて、つい先日研究の成果が実ったんだ」


(。・・。)

「これは何に見える?ゾンビ?人間?」


(´・ω・`)

「・・・どう見ても人間やろ。何が言いたいねん」


(。・・。)

「ゾンビになっても人間に戻すことができたんだよ!治療薬が完成したんだ」


(。・・。)

「実験に成功したのがつい最近で、まだ昏睡状態から覚めてないからお兄ちゃんには黙ってたんだけど・・・」


(´・ω・`)

「・・・・・・」


(。・・。)

「どう、これでもまだゾンビを突撃させるの?ゾンビも人間だよ?お兄ちゃんたちがやっていることは今この瞬間非人道的な虐殺行為になったんだ!」


(。・・。)

「僕に協力して!みんなを止めに行こうよ」


(´・ω・`)

「・・・このことを他の誰かに言うたんか?」


(。・・。)

「言ってないよ。お兄ちゃんが最初だよ」


(´・ω・`)

「さよか。・・・ゾンビアーマーMark35、そこで寝てる男を殺せ。そんで、今稼働できる他のゾンビアーマーを呼び出して弟を拘束しろ」


🧟⚙

「了解しました」


(。・・。)

「一体何を言ってるんだよ・・・」


(´・ω・`)

「今更人間に戻せるからって何になんねん。考えてみろ、俺らはゾンビパンデミックを克服して今の生活を手に入れたんやぞ。もはやそれ無しの生活なんて誰も想像できひん。みんなゾンビアーマーに依存して生きとんねん」


(´・ω・`)

「それをお前、この生活基盤の土台を崩壊させてどないすんねん?喜ばれるわけないやろこんなもの。そもそもエイリアンと戦争中やのに」


(´・ω・`)

「ええかよく聞け、今や殆どの人類が肥満化して自力歩行もトイレでケツ拭くのもままならん。食っちゃ寝食っちゃ寝しかできんのにゾンビアーマーが無くなったらどうやって生きていけ言うねん。またどっかから奴隷を捻出する羽目になるだけやで。人間対人間の争いが起こることも容易に想像できるわ」ペチャクチャ


(´・ω・`)

「それにな、そもそもあんな動きの鈍いゾンビになんか噛まれるやつが阿呆やねん。そんな鈍臭いやつ人間に戻してもまた噛まれよるわ。ほっとくのが吉。自己責任や」


(´・ω・`)

「そんなどうでもいいもん開発せんと、痩せる薬と糖尿病治す薬開発せんかい。そっちのんがはるかに有意義やろ」


(´・ω・`)

「まぁなにはともあれ公表せんでよかったな!じゃなかったらみんなから恨み買って殺されとうぞ」ワラワラ


(´・ω・`)

「大人しく捕まって牢屋入っとけ。悪いようにせん。エイリアンとの闘いが終わるまでや。ピザもコーラも差し入れたるからな」


ゾンビアーマーMark35、全てのチューブを引き抜き、医療器具を破壊する。


🧟⚙

「完了しました」


(。・・。)

「・・・お前なんかもうお兄ちゃんじゃない」


(´・ω・`)

「なんやと?」


(。・・。)

「ただの卑しく醜い百貫デブだ!糖まみれて死んじまえー!」タタタタ−


(´・ω・`)

「あっおい、ちょい待て」


作戦本部


チュニジアのデブ

「あっ、帰ってきた。早くクソエイリアン共を殺してやろうぜ」


(´・ω・`)

「すまん皆、突然やけどよく聞いてくれ」


(´・ω・`)

「実は今回のゾンビパンデミックを引き起こした黒幕・・・俺の弟らしいわ」


デブ一同

「・・・えっ」ザワザワ


(´・ω・`)

「あいつが製薬工場に忍び込んで自作の薬品を垂れ流したんや。・・・問い詰めたら自白しよった。一日中布団の上でゴロゴロしながら生活したいという願望を捨てきれん弟は他人をゾンビにしてそいつらを自由自在に操ることを考えたんや。それがゾンビアーマーや」


(´・ω・`)

「俺は問いただした。ゾンビになった家族とか恋人とかこの中にはいっぱいおるのにお前は何も思わんのかって・・・」


(´・ω・`)

「弟は笑っとったわ。そんなもんゾンビになったやつが悪いって・・・自己責任やって・・・」シクシク


(´・ω・`)

「もしかしたらエイリアンもあいつが呼び寄せたんかもしれん。自分が開発したゾンビアーマーを闘わせて楽しむためだけに。ゾンビだって元は人間やのに・・・鬼畜の所業や」


中国のデブ

「なんてひどい。それで弟さんはどこに行ったんだ?」


(´・ω・`)

「ゾンビアーマーで拘束しようとしたけど逃げられたわ。まだ近くにおる思う。みんな手分けして探してくれるか」


アゼルバイジャンのデブ

「当たり前よ。そんなやつ野放しにしてたら何しでかすかわかったもんじゃないわ!」


(´・ω・`)

「サンクスやで。あっちなみに見つけたら拘束を優先にしてくれ。まだ何か悪巧みを隠しもってるかもしれんからな」


(´・ω・`)

「(ゾンビから人間に戻す方法は聞いといて損はないやろ)」


オーストラリアのデブ

「それでエイリアンはどうするんだ?UFOの下部が慌ただしく動いているから何かしてきそうだぞ」


(´・ω・`)

「二手に分かれて行動や。一つは今あるミサイルで特攻かましてエイリアンを撃退する。二つは俺と一緒に弟を探す。前者に大部分の人員を割いて、後者は少数精鋭でやるで」


ノルウェーのデブ

「世界からゾンビアーマーを呼び寄せてミサイルを操作させるぞ!死をも恐れぬ突撃を見せつけてやるんだ!」


デブ一同

「応!!」


(´・ω・`)

「単純馬鹿のデブばっかで扱いやすいわ」


⌛そして三ヶ月後⌛


(。・・。)

「・・・というわけだ。このハンディカムで僕が喋ったことが唯一の真実であり、それが故に僕は今ゾンビアーマーを操作するお兄ちゃんに狙われている」


(。・・。)

「そしてエイリアンの攻撃は衰えることを知らず、昼夜問わず自爆ミサイルが人類から発射されている」


(。・・。)

「こんなことになってしまうなんて・・・。どこで間違ってしまったのだろう。PSVRをみて閃いた時?ゾンビアーマーを開発した時?」


🧟⚙

キョロキョロ


(。・・。)

「いけない、もうこんな所にまで!早く逃げないと!」タッタッタッタ


(´・ω・`)

「おらぁどこや弟!はよゾンビが人間に戻る薬よこさんかい!」

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(´・ω・`)ゾンビ・糖尿病・エイリアン FLOKI-Q @radio062233

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