ヤンデレ激重感情好きにはたまらない……!!

主人公ウォルカはパーティが全滅する間際、この世界が前世の残虐非道なダークファンタジー作品の世界であることを思い出す。そして、このまま負ければパーティーメンバーの少女たち全員が、尊厳を徹底的に破壊されて殺されてしまうことも。故に死すら厭わず剣を振り、何とか敵の撃退に成功する。しかし彼は知らなかった。彼の行動によって、彼女たちの目が光を失い、深い狂気に染まっていってしまうことを―――。


曇らせを憎む主人公の何気ない言動によってガンガン周りが曇っていく地獄の連鎖。
気付いて胃を痛めていることもあるが、大体は本人的に場を和ませようとしたり、素の言動によるものであったりすることが、更に曇らせ阻止の難易度をルナティックにしていく。
戦闘や世界観の紹介の仕方も上手いが、何よりも各人の心理描写があまりにも美しい。己を責め苛み、闇に蝕まれ、どっぷりと心を病んでいく過程が胸を掴まれ引きずり倒されるような心地にさせられる。


作者様、書籍化&コミカライズ企画おめでとうございます。
何度も読み返して、主人公と周囲のギャップに胃をキュッとさせられています。有難うございます。
これからも更新楽しみにしております!

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