こういうの待ってた

ゲームで育成していた部下と拠点ごと異世界に転移したという前置き。
そうだね、大領主(和訳)だね。

圧倒的な力を持って近隣諸国を併呑していく様も某作品を思い起こさせるものの、
しっかりと人に向き合い無駄な殺生をしないので素直に楽しめる作品。

部下達も狂信の気はあるもののありがちな下等生物思想に取りつかれている訳ではないのも好印象。
ちゃんと抑えの効く部下いいよね…。

あとあれだね。馬鹿には馬鹿の、将には将の筋道があってしっかりと思考されている描写があるので、ただの舞台装置ではなく人として生きているのがとても良い。
前提を間違えていたりするだけで、ほぼ全員どうしようもない馬鹿ではない物語はストレスフリー。

少し悲しいのが攻略していった国の人々視点が無いので次の攻略に移るとその国の出番がほぼない事。
それと主人公がやった事に対する周囲の反応ももう少し欲しいところ。

敵対者はみんな殺して女は落とせば良いんじゃ、という頭の足りない主人公や登場人物に辟易としている人は読んでみると良いんじゃないだろうか。

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