怪異と対峙して見えるものは、無限の深淵か現実の崩落か

怪異という極地調査に、超高性能アンドロイドをつっこんだら……? そのアンドロイドは人間と見紛うばかりに精巧で、怪異を検出する能力を持ち、しかし「恐怖」は持たないのである。
かくして対怪異アンドロイド・アリサは怪異の精神攻撃に対しては無敵。電子的攪乱にも強く、怪異の調査を至上命題に数々の対象と相対していく。そして、彼女を開発した白川教授には複雑な思惑が……。

それぞれの怪異のデザインはバリエーションに富み、SFめいた出だしから始まった本作はしっかりゾクッとさせてくれます。個人的には、新規の方は「不明廃村」だけで終わらず、「回葬列車」まで読んで頂きたいところですね。
普通に怖い! と思わされるのはもちろん、各話に引きや落ちがバッチリ用意されて巧みなストーリーテリングに魅せられます。

また、ジョークを発することすらできるアリサのキャラが非常に立っており、研究室の面々も愉快なやつらばかり。ある怪異の件では、怪異はいるにはいたけれど、それはそれとして本人の落ち度もでかかったという話では腹を抱えました。
物語は一段落しておりますが、まださまざまな謎も残っており、続編に期待がかかります。

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