シンプルで明瞭、ひとつの主題に的を絞った主張の、その切れ味が気持ちいい! 異常な執着のお話です。 明らかに尋常ではない振る舞いが描かれているのに、その機序がしっかり理解できるし、なんなら共感できちゃいそうになるのがもう本当にすごい。 サクッと読めてこの火力、すっかり圧倒されました。すっごい……!
名状しがたく名前をつけた瞬間無関心になるような、しかし人間が人間であるからこそ持ち得る巨大な情、または情の形をとるなんらかの凝縮が見事になされているすばらしい掌編です。締めが本当にすばらしい。読了後たしかに刺さる棘は暗い甘さで癖になります。読みましょう。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(159文字)
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