追放勇者だらけのダンジョン攻略法 ~悪いのは俺じゃない! ついて来ないお前らが悪いんだ!~

作者 Яose

66

24人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

なんだテンプレか、と避けてしまうのは勿体ない。この作品はそういった物語とは毛色が違っている。
勇者らしからぬ勇者たちが集まり、そして手を組む。小難しい表現などがあるわけではなく、簡潔にけれど必要なことはすべて描写する。簡単なことのように聞こえるかもしれないが、それはなかなかできることではない。
キャラクターたちも魅力的で、非常に生き生きとしているのが印象的だった。
ぜひ読んで欲しい。きっと読み進める手が止まらなくなるだろう。

★★★ Excellent!!!

粗暴な性格で独りよがりな戦い方をする『暴勇』の勇者は、本来は優秀であるはずの仲間達の素質や使い方を見抜けず、次々と追放してしまう。しかしついには人望を失い自分自身が追放され途方に暮れていると、同じように『勇者失格』の烙印を押された『鬼謀』の勇者や『白骸』の少女勇者と出逢い、彼らは【追放勇者同盟】を結成する――。

あらすじやキャッチコピーの時点で「テンプレな追放モノ作品かな」と思っていましたが、蓋を開けてみれば非常に上質なファンタジーラノベといった内容でした。
勇者と呼ぶには性格や戦法や能力に難のある者達が集い、凸凹パーティに見えつつもそれぞれの長所を生かして短所を補い合いながら、絆を深め人間的に成長していく……というのは実にワクワクする展開だったと思います。「そんなのは勇者じゃない」と周囲から否定され、そこから集った彼らが本当の勇者になっていく姿には感動すら覚えます。

そして設定や展開だけでなく、文章やテンポといった部分でも高品質でした。
簡素かつ必要最低限な描写でありながら、分かりにくかったり雑な部分はなく、サクサクと読み進めることができました。作品全体の起承転結、各章の起承転結、もっと言えば各話の起承転結に至るまで、非常に読みやすいリズムやテンポになっています。
読みやすいだけなく内容も充実しており、個性的なキャラ達のバックボーンもしっかり練られていて、彼らが繰り広げる物語は退屈さがなく目を離せませんでした。
世の中には作品に対して「中身がない」などと批判する人もいますが、今作においてはその『中身』や『内容』は各章ごとに魅力的に詰まっていると感じました。

ただ、序盤ではリズムに乗り出すまでに少しだけ時間がかかるのと、あらすじやタイトルやキャッチコピーが流行りモノに寄せ過ぎているせいで「あーハイハイよくあるテンプレ作品ね」とスルーされてしまっている可能性がある、と… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

以下は1章読了時点でのレビューとなります。
というのも、皆さまにはとりあえず1章まで通して読んでもらいたい作品だと感じたからです。

近年の主人公らしからぬ「ガラの悪さ」!
これに尽きます。
うっかりすればヘイトを買いそうな性格した彼が、新しく得た仲間とともにどんなダンジョン攻略を繰り広げていくのか?
強敵など待ち受けている困難に、「今度こそ」勇者らしく立ち向かっていけるのか?
そして何より気になるのは、この主人公が2章以降の展開にどういった影響を与えるのか……。

ひとつの章を読み終えても、ちゃんと物語の続き、キャラクターたちの活躍と成長を追いたくなる。
長編小説としてかなりの良作でございます。

★★★ Excellent!!!

良い点
文章力が基本的に高い。
追放物かと思いきや、むしろ残飯もの!脱帽の着眼点
犠牲覚悟の策謀家×犠牲というリスクを踏み倒す死霊術との化学反応によって強くなる。残り物になった理由の説得力と、強くなる説得力を同時に発揮しているのが見事という他ない。
鬼謀の軍略が本当に見事。説得力が本当に高い。作者は軍師なのでは?
戦いの中でお互いがお互いを知り、友情を作り上げていくのは率直に言って胸熱! 男の子のロマンが詰まっている!

悪い点
もうちょっとだけ風景描写が欲しいなと思った。
章ごとにお話が独立してしまっている感がある。章同士をつなぐ伏線が欲しい

総評
ものすごく面白い。なぜこれがこの程度の評価にとどまっているのかが謎である。
良い点は悪い点を踏み倒して余りあるほど良い。同じ作者としての目線で嫉妬を覚える。
本当に残念なのは章同士のつながりである。本埜の好みではこれがシームレスであるのが好み。だが、あくまで好みの話である。
軍略に非常に強い説得力があり鬼謀には強く惹かれる。本当にこれには脱帽である。
友情の描写がとてつもなく上手い。
マイナス面があるにも関わらず、最高評価を迷わず押したい一作である。