人と人、木の温もりに包まれる場所。その出逢いは青空に輝く太陽のように。
- ★★★ Excellent!!!
改稿前と改稿後、両方とも読ませていただきました。
この改稿版は変更や追加がありますが、根本にある大切なものは変わっていません。
木工店ですから、木を扱います。思い出の小さなアクセサリーから、毎日使う身近な家具、それに家まで。私たちの身の回りは、こんなにたくさんの木の温もりに包まれているのだと改めて感じます。
それらはただ作られてそこにあるわけではなく、年月とともにたくさんの人の思い出を吸収し、味わいを深めながら生き続けます。
人と共に、少しずつ色を変え形を変え、まるで人を見守ってくれているかのような木工の数々。
この作品では、そんな素敵な作品を多く目にすることができます。
それらを生み出していく葵と、彼と共に様々な人生を歩んでいく陽人。そして、滝川が大切にしている少女・陽。
彼らの出逢いは、まるで青空に輝く太陽のように、この世界を眩しく温かく照らしてくれるのです。
木との触れ合い、人との出逢いをもう一度じっくりと噛みしめたくなる、心の奥にじんわりと沁み込んでいく作品です。
大切なものを見失いそうになったら、ぜひこの作品を思い出してください。