どん底の出会いから始まる、優しさに溢れた物語。

働いていたレストランが倒産。住んでいた部屋も追い出されて、ほとんど身一つで夜の町をさ迷う青年、牧瀬陽人。
そんな人生のどん底にいた彼に声をかけてきたのは、切れ長の目をした体格の良い、強面の男でした。

泣きっ面に蜂ならぬ、どん底にヤクザ!? いいえ、違います。
声をかけてくれたのは滝川さんと言う、見た目は迫力あるけど優しい青年でした。
彼は行く当てのない陽人を家に住まわせてくれて、そこから二人の生活が始まったのです。

困っている人を放っておかないなんて、滝川さんは良い人。
しかしそんな彼も辛い出来事を経験したり、思い悩む時があるわけですが。陽人もただ住まわせてもらうだけではありません。
彼やその友達から話を聞いて、太陽のような暖かさで彼らを支えてくれる。そんな優しさに溢れた人間関係を、広げていってくれます。

このお話のテーマは優しさ。読み終わった後、心に潤いを与えてくれるような晴れやかな読後感がありました。

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