第2話 高松宮記念の思い出
本当は、高松宮記念の後に書こうと思いましたが。
いや、IT業界はクソすぎる!
深夜12時近くまで働かされ、ストレスが溜まりまくってます。
高松宮記念といえば、スズカフェニックス、ファイングレイン、キンシャサノキセキなどが有名ですが。
あえて、私が思い出深く残っているのが。
キングヘイロー。
そう。昨今、ウマ娘でも有名になりました。「記録より記憶に残る」馬。野球でもこういう記録には残らないけど、記憶に残る選手がいるように、競馬界にもいます。
競馬は、血統が重要視されますが。
このキングヘイロー。物凄い良血の馬でした。
父は、ダンシングブレーヴ、母はグッバイヘイロー。
父のダンシングブレーヴは、86年凱旋門賞で、最終直線に大外12番手から全員をブチ抜いてレコード勝ちという、化け物みたいな競馬をした馬。今、You tubeで見ても凄い。
母のグッバイヘイローは、アメリカ産のGⅠ7勝馬。
そりゃ、競馬関係者からは大いに期待されました。
天才騎手、福永洋一の息子、福永祐一を鞍上に迎え、デビューしますが。
クラシック戦線では全然勝てず。皐月賞ではセイウンスカイを抑えられずに2着。日本ダービーではハイペースで逃げますが、直線で失速して14着。1着は同世代最強馬のスペシャルウィーク。菊花賞でも折り合いがつかずに5着。1着はまたもセイウンスカイ。有馬記念でもグラスワンダーにかなわず6着。
ことごとく期待を裏切ってしまいます。
結局、若い福永祐一では荷が重いと判断され、柴田善臣に変わります。5歳(当時の馬齢、現在の4歳)になって、重賞の東京新聞杯(GⅢ)と中山記念(GⅡ)で勝ちますが、安田記念では11着と惨敗。宝塚記念ではまたもグラスワンダーにやられ、8着。
天皇賞秋でも、スペシャルウィークにかなわず、7着。再び福永祐一に戻って、単距離戦線に挑むも、マイルチャンピオンシップで2着。スプリンターズステークスで3着と勝ちきれず。
終いには、ダートのフェブラリーステークスに挑むも、13着と惨敗。
6歳(当時の馬齢、現在の5歳)になっても勝てず、競馬関係者が諦め始める頃、迎えたのが2000年の高松宮記念でした。
ブラックホーク、アグネスワールドというスプリンターとも言える馬にも人気で負けて4番人気。
ところが、ここでは直線で粘っていたブラックホーク、アグネスワールドを大外から差し切って、クビ差で1着。ちなみに、2着のディヴァインライトにはかつての相棒、福永祐一が乗ってました。
悲願のGⅠ制覇をなしとげ、調教師の坂口
実にGⅠに10回挑み、負け続け、11回目でGⅠを制覇した馬。
緑のメンコ、特徴的な首を振るような走り方で、ファンからは「度重なる敗北を乗り越えた不屈の馬」と記憶されるようになりました。
その後、安田記念でかろうじて3着、有馬記念では次世代の王者、テイムオペラオーの前に完敗し、4着で競走馬人生を終えています。それでも有馬記念では、最後方から4着に入る脅威の末脚を発揮。
しかし、現役時代には様々な距離で走り、産駒にも様々なタイプが出ています。
有名なのが、2003年産のカワカミプリンセス。オークスと秋華賞を勝っています。2004年産では、ローレルゲレイロがスプリンターズステークスと高松宮記念を制覇し、親子2代で高松宮記念を制覇。
そして、かつての相棒の福永祐一は。
2018年の日本ダービーで、ワグネリアンで悲願のダービー初制覇。
彼がキングヘイローで初めて日本ダービーに挑んでから、実に19回目の挑戦だったため、SNSには再びキングヘイローの名前がトレンドに上がっています。
ちなみに、ブルードメアサイアー(母の父、祖父)としては、ピクシーナイトが2021年にスプリンターズステークスを制覇しており、さらに重賞戦線では、ディープインパクトやキングカメハメハをもしのぐ成績を叩き出し、見事に血統を証明し、成功しています。
競馬というのは、長い時間をかけた「ドラマ」なんです。
さて、話がだいぶ逸れましたが、今年の高松宮記念。
個人的には、レシステンシアに期待ですね。サンデーサイレンス系で、横山武史ジョッキーが乗るから。
ただ、1番人気が勝つとつまらないのもまた競馬。
残念ながら、私の好きなスペシャルウィークの血を引く、エピファネイア(母の父がスペシャルウィーク)産駒は出ていないようですが。
高松宮記念というのは、中京競馬場で行われる、6ハロン(1200メートル)の電撃戦。人間で言えば、100メートル走みたいな短距離戦なので、勝負はあっという間につきます。
そして、その後はクラシック戦線が待っており、いわゆる「競馬好きな」競馬シーズンの本格的な幕開けです(もちろん、私はもっと前の1月から賭けてましたが)。
去年は、そこそこ勝てたので、今年も勝ちたいです。
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