黄昏のウェルガリア

主人公は夢を持って冒険者の世界に乗り出したものの、器用貧乏に苦しむ少年。
それが、兄の行方をめぐって大きな物語の流れに巻き込まれることになり·····。
王道の異世界ファンタジーを楽しめます。

序盤から見所がたくさんありますが、やはりその中でも主人公の心情描写は胸が熱くなるものがあります！
仲間たちと共に、再起、挑戦していく姿も。

彼らの軌跡を追いかけていきたくなる作品です。

読み始めたばかりですが★★★です。世界観が設定項目の羅列ではなくストーリーの中で語られていくところが妙技で、説明の濃度もちょうどよく、のっけから物語の世界へ誘われます。導入からはっとさせられるような共感を何度感じたことか。続きを読むのが楽しみです。

　主人公は兄のライルに憧れて冒険者になったものの、『器用貧乏』で壁にぶち当たってしまい、もがき苦しんでいたラサミスという少年です。

　彼は何をやらせても器用貧乏で兄のライルのように活躍できず、一人で兎のモンスターを狩る日々を過ごしていました。

　幼い頃に夢見ていた立派な冒険者に自分はなれない……

　そう思っていた時、彼に転機が訪れます。

　ラサミスは兄のライルが人類に叡智を与えた禁断の果実・知性の実（グノシア・フルーツ）が絡んだ事件に巻き込まれていることを知らされるのです。

　ラサミスは勇気を振り絞り、兄ライルのため禁断の果実を巡る戦いへと身を投じるのでした……

　この物語で素晴…続きを読む

　王道を踏襲した昔懐かし成長ものの冒険ファンタジーです。

　今の流行りは最初からチートもしくは能力がある主人公ですが、こちらの作品は能力も低く、精神的にも未熟な主人公です。

　優れた兄に憧れて冒険者を目指すラサミス。しかし、次第に自分には兄の様な才能がないと分かり打ちのめされてしまいます。

　そんな彼がこれからどう成長していくのか先が楽しみな作品です。