『森林限界』に胃袋と心と琴線が、ご馳走様と喜んだ。

斜め後ろに位置する相手と自分の相関関係を考えた時、やはり、作中で語られるように「保護者」ポジションなのだと思います。
普通、保護者のポジションは隣かもしれませんが、庇護対象に自我が芽生えると、隣は邪魔になるのですね。

行動も抑制しない。
視界も遮らない。

庇護対象の主体性と自立性を認めた保護者は、斜め後ろに相対位置を変えるのです。
手も触れず、視界にも届かず、でもいつでも届く距離。
その位置関係は斜め後ろにいる人にしか維持できない。
将棋の駒に与えられた役割を順守するように。

さて、グルメコンテストへの応募作品なのですから、もちろん胃袋で読むつもりでいたのに、なんだか琴線の辺りに引っかかる甘酸っぱさが印象的でした。
むしろグルメや将棋の皮を被ったラブロマンスにしか思えませんでしたね。
憧れから恋慕に変わる想いを持て余し、憎まれ口をたたくヒロインちゃんが可愛いかったです。

ああ、もちろんお料理も素敵でした。
圧倒的なビジュアルと、お弁当を作る人ならば一度はチャレンジしたいと思わせる構成は、メッセージ性もヘルシーさも兼ね備えて、さらに現在の竜王にもあやかれる逸品となっております。

知ってます? 竜王が関わった食品って、大人気になるんですってよ?