第38話 エピローグ

 その後、魔の森での活躍もあり、オディロンとアレットは魔の森地域を統括する太公位を承った。


オディロンとアレットは魔の森に邸を構え仲睦まじく、3男、3女を儲けて真実の愛を貫き、おしどり夫婦となったとして後々まで語られる事となる。


ロイクはというと魔力の研究が大々的に公表され国中大いにロイクの功績を讃えた。慌てたのは貴族達。魔石は街や村の井戸に使われたため平民は魔力が増え、貴族達は魔力無しと嘲笑される側となったのだ。慌てて平民を養子や婚約者として迎える貴族が増えたとか。


マツイヒカリは魔薬に精神を蝕まれて最後は誰の顔もオディロンに見えていたようだ。





「ヒカリ、会いに来たよ。もう君との絆は無くなったんだ。気づいていたかい?」


「オディロン?会いに来てくれたの?嬉しいわ!私ずっと幸せなのよ?みんな王妃の私にチヤホヤしてくれて。この間なんて従者から愛を囁かれちゃったの!オディロンがいるのにね?ふふふ」


ヒカリはとても幸せそうにベッドで寝ている。起き上がる気力も無いようだ。


「そうか。良かったね。みんなが君の事を愛してくれていて」


「ええ、そうね!マリーナ、お茶を淹れて頂戴!」


「ヒカリ、今日は私が特別なお茶を淹れあげるよ」


「嬉しいわっ!」


ヒカリは起き上がり私の淹れたお茶を口にする。


「不思議な味ね?でも美味しいわ。なんだか今日はもう眠くなっちゃった。もう寝るわ。マリーナ、後の事はやっておいて!王妃は忙しいんだからっ!」


「かしこまりました。お休みなさいませ」


「ヒカリお休み」





「リコお疲れ様。邸に戻るよ。アレットが君を待っている」


「やっぱりお嬢様は私が居ないと駄目ですもの!立派に甘やかして差し上げましょう!」


「あぁ、頼んだよ」



【完】





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最後までお付き合い頂き有難う御座いました⭐︎

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望み、叶えられなくて良かったですね。 まるねこ @yukiseri

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