魔女が実在する世界で
審問官見習いとなった主人公・アルヴィン
それは仇となる白い魔女を捜すためでした
魔女を憎みながらも
下町で医者をして暮らす魔女クリスティーと
協力関係を結ぶことになっていきます
この時点で、かなりわくわくする設定ですよね
また教会法なるもののせいで
審問官は安易に魔女を断定して裁くわけにはいきません
いわゆる魔女裁判を否定し、
かっこたる証拠を掴まなくては裁くことができないわけです
だから主人公の知能の高さがうかがえるような
ミステリ的な要素も絡んできて
物語への吸引力を高めています
全体的に魔女という設定やキャラクタへの解像度が高く、
読んでいて違和感やブレのようなものを感じることが
まったくありません
文章も読みやすく、かつ状況を的確に伝えられていて
非常にクオリティが高いと感じます
主人公と相棒の魔女との隠された関係や
教会自体の闇など、物語の全体像が少しずつ浮き彫りになっていく
構成も見事の一言でしょう!
絶対に読むべき作品のひとつです
主人公アルヴィンは「魔女」を駆逐することを使命とする「審問官」の見習い。
上級審問官である師から下された最初の指令は先輩審問官達が半年かけても手掛かりを掴めない「火の魔女」をたった一週間で駆逐するという無茶振り。
事件を追う中でアルヴィンの審問官としての洞察力は、自身の所属する組織「教会」の闇へと向けられるのでした。
ファンタジー世界にあって彼の武器は正確無比な射撃と卓越した洞察力。
読み始めたら止まらない、息をつかせぬ怒涛の展開……いや、息つくとこもちゃんとある。シリアスな本編の間に挟まれる、アルヴィンの過去を描いた学園編も魅力たっぷり。
★1000越え納得の面白さの完結間もない作品。
ダークなファンタジーが好きな方はもちろん、高い能力を持つイケメンが理不尽な不運(主に女難)に苦しむところがみたい、という方にもおすすめです。
第二部第90話まで拝読した時点でのレビューです。
魔女を駆逐する使命を帯びた審問官になった少年アルヴィン。
首切りなどと渾名されるやり手の上級審問官ベラナに師事するものの、ベラナはある条件を課して彼を試す。
だが、これは全ての苦難の始まりに過ぎなかった。
教会内部の派閥争いに巻き込まれたかと思えば、その時々に出会った仲間たちと多くの困難をはねのける。
そんな彼がやがて待ち受けていた試練は、実に残酷で想像を遥かに超えるものだった。
テンポよく、しかし浮薄ではない絶妙な文章で、次々と主人公或いはその仲間たちに襲い来る試練を描いた本作。
それは読者を飽きさせることなく、審問官、処刑人、枢機卿、或いは魔女の世界へと引きずり込み、気付けば、終わることがない夜の世界に閉じ込められていることでしょう。
そして主人公のアルヴィンが、優秀でありながら、驕ることなく頼るべきを頼り、何度も絶体絶命のピンチに陥りながらも前に進む姿に、或いは彼の仲間たちに、きっと心を動かされるはずです。それぞれに見せ場があり、意志があり、矜持があるから。
完結までもう少しとのことですが、このアルヴィンとクリスティーはきっと……、いや私の予想をここで開陳するなど野暮というもの。
己が課した使命の果てに、彼に待ち受ける運命はなんなのか。
是が非でも、完結まで見届けたい。
魔女と厄災が同じ意味を持つ世界で、それを狩り出し駆逐する目的を持つ教会。
審問官見習いの主人公と、魔女候補が出会う所から物語は始まります。
しかし、本来は敵同士でしかない二人が、ある事件を切っ掛けに手を組む。
これが非常に、この物語を興味深く、そして好奇心を駆り立てるものになっています。
二人の間には取引が結ばれ、目的とするゴールは同じ。
しかし、決定的に相容れない結果を求めている。
待ち受けるゴールには何があるのか。
そして、ゴールを迎えた時に知る真実とは――。
私も序盤を読んだばかりですので、この先どういった物語が展開されるか分かりません。
しかし、これだけ期待感が持てる作品も中々ないのではないでしょうか。
ダークファンタジーがお好きな方に、読んでみて頂きたい作品です。