第7話 2月12日

 昨日は書いた後、我慢出来ず妻を二階のリビングに呼び出した。

 約束が違うことをどう考えているか問いただしたかったからだ。

 横に座る妻は明らかに俺と話したくない雰囲気だった。


 もうこの人とは無理なのかもしれん。

 諦め半分で話をする。

 

 妻は俺と話したくない理由を語ってくれた。

 俺が怖いんだと。しかし俺は出会ってから今まで妻に暴力を振るったことはないぞ。

 そういった怖さではなくて、雰囲気が変わってしまったことについて恐怖を感じていたそうな。


 そこで俺は思っていることを全てぶちまけることにした。

 はっきり言ってしまえば金輪際セックスが出来ないということは大した問題ではない。

 そんなことよりも何の相談もなく妻が決断したことが納得出来なかったんだ。

 

 彼女自身もかなり悩んだそうだ。女性としての機能を失うかもしれないという恐怖で悩んでいた。

 でもさ、夫婦なんだからそれは相談して欲しかったなぁ。 

 きちんとした理由があれば俺だってガキじゃない。

 妻の悩みを共に解決するくらいの度量はあるさ。

 それが二度とセックス出来ないことになったとしても、きちんとした理由があれば納得出来るわけだよ。


 でも妻は女としてのプライドなのか俺に相談せず胸に一人で胸に悩みを抱えてきたんだって。

 

 その考えは、はっきり言ってしまえば俺は理解出来ん。

 俺は妻に何でも言っちゃうし秘密も無い。

 スマホだってどうぞ見てくださいと自由にさせている。


 他にもお互いの不満を言い合った。罵りあったのかもしれん。

 でもね、すごく楽しかった。


 妻も最後は笑っていた。声に出して笑いあっていたのが嬉しかった。


 今日は帰ったら楽しく話せるかな?

 悩みがあるなら言ってくれ。全力で協力するからさ。

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