あと一歩で救われる、その瞬間に。

 飛び降りようと、とあるアパートの屋上に上がった少女。しかし、そんな彼女の目の前に、小鬼が現れて忠告する。
 自殺希望者に対して、そうしたらどうなるのかという目線を向けた現代ファンタジー。後ろ向きなポジティブさという、矛盾した感情を思い起こさせます。
 小鬼の立場からすれば、彼女の悩みや決意も、とても些細なものかもしれません。だけど、短い人生で未来を思えるのならば、それだけで笑えるのだと思いました。