最悪な出会いから始まる二人の絆の物語です。

情景描写が非常に巧く、その場の状況が脳内で映像のように想像出来ます。
また、造り込まれた設定と世界観はその度に説明が入りますが難し過ぎたりくどいと感じることはなく、その場に合わせて入るのでより深く物語と主人公達の状況を理解出来ます。

主人公である陸王と雷韋の出会いは、雷韋が陸王のものを盗むというとんでもない出会いから始まります。
その後離れている間の出来事が合わさりやがて一つの大きな事件へと辿り着き、後半は怒涛の展開が続きまさかの相手と命をかけた本気の戦いとなってしまいます。

最後は少し悲しく切ないながらも綺麗におさまり、また主人公二人のこれからの始まりとも言える終わり方に明るい光のような希望も持てます。

緻密な設定と濃密な描写による読み応え抜群の物語ですので興味のある方は是非。