母という尊い存在

男も女も、現在の医療の限界として女の体でしか生まれることができない。痛みを伴うのは昔から女性であり、育児と密に接せざる負えないのも女性である。LGBTQ……も少しだけ連想する作品でした。

血のつながる女性と繋がらずも愛する女性。その間にいる主人公の男性。
この作品の良さは現在の不安定な社会秩序と世論の中で交わされる親子の温かな会話にあると思います。包容力のある母と母を信頼する主人公の息子。だからこそ打つ明けることの出来るちょっとNGな恋バナ。

多様化を求められる社会で母と子という切っても切れない関係。その男女の垣根を越えて紡がれるストーリーは必見です。これを読んで感じたことは、母にとっての息子とは男性ではなく可愛い息子なんだな。そして、息子にとっての母は、女性ではあるけれど、あとはなんか分からないホンワカなもの纏った……う~ん、尊い存在。

皆さんもお手にとって、このなんだかわからない温かさを味わって見てください。

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