概要
望遠鏡の中に見えるのは、始まりなのか。終わりなのか。
物語は天体望遠鏡をのぞく少年が、愛犬のアクセルと戯れている場面から始まります。しかし次の展開ではキータという<花火>を仕掛ける仕事で生きている登場人物の視点に変わり、主人に頼まれたおつかいをしたり、仔猫を愛でてみたり、彼の日常を垣間見ることになります。彼はどういった人物で、<花火>とは一体何なのか?冒頭の少年とはどんな関係があるのか?やわらかなカーテンに囲まれるような謎と、自分だけにそっと知らされたような浮遊感ある真実に着地するラストを目指して執筆した作品です。レイ・ブラッドベリの影響を見受けられます。