人を殺す呪いのアプリ。だけど一番怖いのは、それを使う人間?

ホラー作品は数あれど、その題材は、時代と共に少しずつ変化していくもの。そんな中、呪いのアプリというものをメインに扱った本作は、まさに今の時代だからこそ誕生したホラーと言えるかもしれません。

インストールされると、持ち主は14日後に死ぬという呪いのアプリ。一応、それから逃れる方法はあるのだけれど、それを実行できたとしても、変わりに誰かが命を落とす。

そんなアプリ自体も恐ろしいですが、それは作品全体の恐怖の一端にすぎないかもしれません。

アプリを使って憎い相手を殺そうとする者。楽に死ぬことができることから、自らに呪いをかけたがる自殺志願者。そして、こんなアプリを作った想像主。
様々な人間が心に闇を抱えながら、アプリを利用していく。そもそも呪いなんてものは、それを使う人間がいるからこそ起こるもの。
そう考えると、真に恐ろしいのはアプリ以上に人間なのかもしれません。

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