お笑いやギャグはくだらない。そう思われがちです。ですが、真正面から言えないことを、直接の批判をかわすマントを身につけたお笑いが言ってのけることもあります。かつて王様が身近に道化を置いたのは耳に痛いことを言わせるためだったように。本作は「ギャグ」「アホ」というタグがついています。物語序盤からおバカな発言の連発。しかし結末たるや。お笑いは真実を射貫くことがあります。そんな上質なお笑いです。
いや、もう弓チョコさん全開でしたね。三人一組の創作家がいろんな能力の案を出していって「これが最強なんじゃないか?」「いやそれにはこういう欠点がある」「じゃあこれなら?」を繰り返して、最終的には最強の能力に辿り着くという内容です。基本的には会話劇なので読むのに5分かからないです。途中、「お? これ最強じゃないか?」というのも出てくるのですが、その能力の弱点を論理的に看破されて、なぜか読んでいるこっちが「ぐっ、そうきたか……」となります。さて、そんな論述を繰り返した彼らが行きついた『最強の能力』とは……!?
もっと見る