ギャルゲー/エロゲへのリスペクトに感謝を。

熱い、とにかく熱い。
お前light作品かってくらい熱い。
それはさておき、ここからは本筋から逸れる感想になることを先に断っておく。
さて、web小説界隈において作品世界への転生というのはかなりトレンドになってきている。とは言えRPG的な、あるいは乙女ゲー的な世界観が主であり、ことギャルゲー(及びエロゲ)に対するディテールはそれはもう現役でエロゲーマーやってるオタクからすれば、つい「お前エアプだろ」と申したくなる作品も多いのが現状だ。
だがこの作品は違った。本作で扱われる作中作は例に漏れずRPGの側面が強いゲームではあるが、ヴィジュアルノベルや恋愛シミュレーションといったジャンルへの言及がなされており、また、「主人公とヒロインの物語への介入は望まない」というスタンスにはギャルゲー及びエロゲ、そしてそのジャンルを愛する我々オタクへのリスペクトがしっかりと感じられるのだ。
実際の中世ヨーロッパとナーロッパを別物として受け入れる文化が形成されてきたように、作中で扱われるゲームと現実のゲームは分けて考えるのが正しいのかもしれない。しかし、いくら意識しないよう努めても、大なり小なりノイズとなってしまうのは確かなのだ。
だからこそ私の最も愛するジャンルへのリスペクトの元に、このような最高に熱い物語を紡いでくれたことに感謝を示したいと思う。

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