控えめに言って最の高でした……!
笑えるシーンとシリアスな場面での文体の使い分けが上手く、最後までずっと引き込まれていました。
また個人的に設定や笑いのノリに、良い意味で90年代から00年代くらいの匂いを色濃く感じられてとてもとてもうれしみでした(一般懐古おじ並み感…)
それから、あえて序盤の流れを駆け足にするという判断も構成として見事だったように思います。おかげでラノベ10冊分くらいの分量でありながら一気読みでも(読み手が)中弛みせず最後まで楽しく読みやすいバランスになっている風に感じましたし、序盤の余白が終盤に活きてくるのも良かったです。キャラクターやシナリオだけでなく地の文も魅力的で終始じっくり味わいながら読ませていただきました。全裸ニキ(?)さん、すばらしい作品をありがとうございましたッッ!!
世界に定められた「ジョブ」設定でくそ雑魚の初級剣士で成長が止まる。しかし闘い続ける主人公は手元に唯一ある初級スキルを極め、人外レベルまで熟練させる。
ここまでがテンプレ。自分がこの作品を好きになった理由は二つあります。
一つは「しょーもない」ところ。褒めてます。俺はめちゃくちゃ笑わせてもらいました。シリアスかと思ったらしょーもないやらかしにつながる場面が結構あり、ほんとにゲラゲラ笑わせてもらいました。
ただまぁ、ちゃんと本気、真面目シーンもあり、そこの場面もとても完成度が高いので、相乗効果で両方をとても楽しめます。コメディ:真面目は6.5:3.5くらい。コメディに偏ってて、笑いたい!って人にはちょうどいい塩梅だと感じます。
もう一つは上記につながるけど親近感がわきやすい…って感じ。うまく表現できないけど、主人公が周囲の人を助けて、助けられてって感じと、若干小物くさい感じが見てて本当に面白かった。
ハーレムもないので、そっち向きの人にもお勧めできますね。
111話当たりがめちゃくちゃ好きです。極剣っていうわかりやすく、厨二心くすぐられるさっぱりした題名も好きです。
祝・完結!
まず、タイトルは勘違いモノ、導入は追放モノを匂わせておきながらも、そのweb小説特有のお約束を上手いことスカして、真っ当な厨二バトルファンタジーの土俵に持って行った時点で「これは期待できるぞ」と。
そしてシリアスとコメディのバランスが良く……というより、熱さとバカバカしさが互いに損なわれることなく、両輪となってこの作品独自の色を形作っていったのは見事と言う他ないだろう。
そんな独自色の強い作風でありながら、SFチックな世界観や、しっかり丁寧に紡がれていった(やることやってる)恋愛模様などからは、(作者の意図したところかは知らないが)往年の良質な燃えゲーのような読み味もあり、実家のような安心感すら感じるのだ。
また、キャラクターそれぞれへの焦点の当て方も上手く、群像劇としても質が高い。(その大半が性癖への言及であった気がするのには目を瞑り……)
つまるところ、各要素が高水準で成立しており、エンタメとして完成度が非常に高いのだ。壮大な世界観でありながら、風呂敷を広げすぎずに走り切った点も評価したい。
本当に、いい作品でした。
ありがとう。