その日の瞳に映るのは

毎日毎日、家の近くにある公園の遊歩道を歩いている女性。年をとっても、飽きることなくそれを続けられるのは、同じ景色の中に、美しいものを日々見つけられるから……。
一人の女性の、柔らかい語り口で浮かび上がる、情景と心情にフォーカスしたショートショート。千文字ちょっとの文字数ながらも、読後の余韻が深いです。
この作品内で描かれているのは、彼女が過ごした膨大な時間の僅かな部分だけです。これまでとこれからを、思わず想像してしまいました。