湿った世界観と、粘りつく恐怖

ホラー。東西問わず、紡がれるのは恐怖の対象と同時に恐怖の描き方。
俗にジャパニーズホラーとも呼ばれるものは、人の怨念や悪意が意志となり異形へと変わる、ひたひたと日常が侵食される恐怖です。

その恐怖を描いたものが本作。
主人公は生霊と呼ばれる存在が視える少女。
時に戸惑い、時に正義の心で怪異を探ろうとします。
また、この謎に花を添えるのが、その描写。
登場人物たちの陰鬱な背景がしっかりと闇を彩ってくれます。
まだまだ完結の途中であり、謎が多い本作。その伏線が解き明かされるのが楽しみ。

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