やはりSFとは、こうでなければ。
- ★★★ Excellent!!!
異種族と人工人間が共存するスチームパンク19世紀のイギリス、たまんないです。
緻密な時代考証に基づくリアルな歴史要素にSFとファンタジーが巧みに融合されていて、とても魅力的です。これは、よほどの好き者じゃなければ書けないなって見ましたが(眼鏡がキラリーン)
蒸気技術をベースに発展したスチームパンク世界に、異種族と人工人間という「人間性」の境界を揺るがす存在が加わり、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』にも通じる物語の深いテーマ性を感じます。
人工人間が迫害や偏見の対象になっている点も、現実の人間社会が抱える根深い問題を反映しているように感じました。
──やはりSFとは、こうでなければ。
しかし、ただ厳しいだけでなく、心持つモノの温かさと冷たさが同居するこの世界観は、登場人物たちの個性や絆をより鮮やかに映し出、この先もきっと私を唸らせてくれるのではないかなと思い、期待を込めてレビューをいたしました✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。