異種族と人工人間が共存するスチームパンク19世紀のイギリス、たまんないです。
緻密な時代考証に基づくリアルな歴史要素にSFとファンタジーが巧みに融合されていて、とても魅力的です。これは、よほどの好き者じゃなければ書けないなって見ましたが(眼鏡がキラリーン)
蒸気技術をベースに発展したスチームパンク世界に、異種族と人工人間という「人間性」の境界を揺るがす存在が加わり、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』にも通じる物語の深いテーマ性を感じます。
人工人間が迫害や偏見の対象になっている点も、現実の人間社会が抱える根深い問題を反映しているように感じました。
──やはりSFとは、こうでなければ。
しかし、ただ厳しいだけでなく、心持つモノの温かさと冷たさが同居するこの世界観は、登場人物たちの個性や絆をより鮮やかに映し出、この先もきっと私を唸らせてくれるのではないかなと思い、期待を込めてレビューをいたしました✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。
舞台は我々の歴史とは異なった道へ進んだ産業革命の倫敦。スチームパンクらしいのですが、レビュー執筆時点で第2話なので、これぞ蒸気仕かけ!というのものは出てません。(いくつか品名はでてきますが)
むしろ、本作は亜人種や、被差別的扱いをうける人工人間といった多種族間(人語を喋る可愛い子熊もでてきます)の人間模様がメインのように思えます。
ええ、バトルロマンスと他人様の作品に、勝手にキャッチコピーつけといて、今のところ血生臭い描写はないです。ロマンスは…読んでのお楽しみ。
このファンタジックな世界観が気になったら。是非、ご一読をオススメします。