この姫様。怒りを原動力に、魔王討伐を目指します!

魔王に囚われた姫君アメリア。
彼女は、いつか魔王を討伐し、自分を助け出してくれる勇者を待っていたのですが……。

勇者はとんでもないクズ理由により逃亡。
外部から救出される可能性が無くなったアメリアは、「ならば、自ら討伐してくれるわ!」と、ばかりに魔王を倒すために修行を開始。メイドのルーナや、女剣士マチルダ。精霊のプリムたちと、おバカなことばっかりやりながら、技術力を上げていきます。
じゃれあいながら、きゃっきゃやってるんですが……。

ほんと、コメディです。前半、ずっと笑ってました。
この方、地の文で笑わせるんですよね。うまいわー。

ところがね。
怖ろしいことに、中盤から、ごろん、と雰囲気が変わって来るんですよ。

引き込まれるんですよ……。

ソファに寝そべって、へらへら読んでいたのに、ルーナがとある理由でアメリアから引き離されるあたりから、「おいおい。どうなるんだ、こりゃ」と、慌てて座りなおして読み込み……、最後の大団円に、ほっとする。

いや、うまいなあ、と思います。

「誰かの助けを待っていた」女の子が、「まどろっこしいっ! 自らやってやる!」と頑張るお話なんですが……。

そこに、友情とか、努力とか、支えたり、支えられたりすることで出来上がる信頼の過程とかが、コメディ要素にうまく取り入れられていて、ほんと、面白かったです。

ほんわか百合テイストのある、コメディです。
現在、1章完結済み。まとめ読みできます。
ぜひ、ご一読を!

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