後日談
「ほいっ」
翌日。
布団の上で筋肉痛に動けなくなった私の至るところに湿布を貼る妻が、呆れながらぱしんっと背中を叩く。
叩かれたそこにはじんわりと冷たい薬効成分が広がっていくわけで。いやはや、湿布とはなんとも素晴らしいものか。
「ま、今回は。「もっていかれたっ!」とかもなく? 「だんくすまっしゅ!」とかもなく? 無事どこも怪我してないようでなによりだけども」
「だんくすまっしゅ」は若かりし頃にジャンプして足の指折った話で、「もっていかれたっ!」はジャンプしてだんくすまっしゅしようとしてぐきってなって、どこぞの錬金術師みたいに足押さえて悶絶した話で。
……どっちもまた別の話ではあるのだが、どちらにしてもだんくすまっしゅ関連じゃないか。なんて、若い頃に私は何をしているのかと改めて思う。
「あんたもう歳なんだから子供の無尽蔵な体力に付き合ったら体もたないわよ」
妻の痛烈な一言。
無様なところ見せないために頑張った父親に言うべきではないと思うのだが。
それでも、しっかり準備運動してないと絶対に体のどこかを痛めてしまうだろうと分かる歳になったのだと思うと、私も歳をとったものだと感慨深い。
子供達はこれからもっと成長していく。
私はどんどんと老いていく。
いつか私が息子に太刀打ちできない時が必ず来るのだろう。
息子が、私を追い抜くことも出てくるのだろう。
私が、動けなくなってくることも――あ、それは今も一緒か。
このままではそんな時があっさりと訪れそうだ。
ごろりとトドのようにベッドに寝転んでいる姿を客観的に想像しながらじっとしていると、それはそれで、父親として悲しいものだと思い至る。
いつまでも父親と言うものを見せてやるためにも。
いつまでも背中を見せてやるためにも。
よし、運動しよう。
……この筋肉痛。治ってから。
なんて思える私は、親バカなのだろうか。
皆さんも、いつ何時急激に動くときがあるか分からないので、適度に運動、しましょうね。
でないと。
急激に動いたら次の日または数日後に、痛い目、みますよ。
体の節々に圧倒的なまでに痛みを持たないためにも。
運動の前に準備運動も忘れずに。
ではでは。
にんにんからの〜
どろんっ☆
パパ上様日記 〜息子と始める痩せる道〜 ともはっと @tomohut
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