愛する人に想いを打ち明けること、それが死の条件――

その日、トーストがキレイに焼けたんだ。
些細なきっかけに勇気をもらった黒岡は、想い人である守田に告白した。しかし、その次の瞬間、「死神」が現れ、黒岡は唐突に死亡する。
そして時間が戻された。黒岡は何度も告白し、何度も死にながらも、死神の正体を突き止め、それに打ち勝とうとする。

直情的ながらも愛情表現のストレートな主人公、黒岡の姿が眩しく、ついつい応援したくなる。トーストの焼け加減から告白を思い立つなど、一見ユニークでありながら、地に足の着いた人物描写が魅力的。
主人公の死をテーマに扱いながらも、まっすぐに愛する人に向かっていく姿が熱く描かれるラブファンタジー。