自殺。人類が誇るべき文化である。
切腹。日本の生み出した自殺の最高のカタチ。
タカハシ老人が経営するアパルトメントヘヴンは住人の自殺が絶えない。その陰には、「自殺倶楽部」なるカルト的伝説をも奇書の存在があった。
今日もアパルトメントヘヴンで住人が自殺する……。
自殺志願者の死から始まり、その検視、解体が生々しい筆致によって描かれる。その先には自殺の素晴らしさ、後ろめたさ、神秘性が語られ、読者の価値観を大いに揺さぶることだろう。
本物の宇宙人である宇宙書店と、その最愛のクソ爺・タカハシが手を組み、自殺に秘められた真実を紡ぎ出す一大自殺エンタテインメント。