夢を売って幾ばくかの小銭を稼いでいるものの意見です

夢を売って幾ばくかの小銭を稼いでいる(ほんとに小銭!)ものとして、興味深く読ませていただきました。
夢の売り方にも種類はあると思うのですが、このお話の佐藤さんは獏にやる飼料として夢を売ってしまうのです。獏に夢を食べられた人は一体どうなってしまうのでしょう……?

落語家の噺という体裁で語られるその読み口は絶妙。テンポよく進んでいく物語についつい引き込まれてしまいます。
そして、辿り着く先は、誰にでも起こりうる、けれど自分には起きないと信じてやまない、人生の破滅なのです。

悪夢という誰もが思い悩むテーマから、思いもよらない絶望へと展開するホラーコメディの傑作。

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