退屈でつまらない、日常と愚痴の羅列。そして何か・・・

登場人物の悉くが卑屈で歪んでいて、
諦観に支配されいる。
退屈で気怠い日常が延々と紡がれます。
何もなく、日常の中に紛れ込んでいる違和感すらも、
そのくだらない日常と言うものに呼吸を止められます。

ですがそれは、本当に呼吸を止められたのでしょうか?
退屈な日常が、あなたの目を濁しているだけかも知れない。
よく目を凝らせば、あなたが知らない所で、
それは今もちゃんと息づいている。
そして日常にすら零れだす、〝違和感〟と言うモノは何なのか。
違和感はそこにある。
見誤ってはならない。

出て来る人物、その悉くがある意味死んでいるからこそ、
生ないものの方がより活き活きと生きて来る。

倦怠と繰り返しでまどろむように過ごすあなたは、
日常の隙間に〝何か〟を目にするかも知れない。

ですがそんなものは早々に忘れてしまった方が賢明でしょう。
たとえ、もう逃げられないとしてもね。