パイに閉じ込めたのは忘れたくない思い出でした

外はサクッと、中にはシャリッとした甘い林檎が入ったアップルパイ。それは食べると思わず笑顔になってしまうお菓子のはず。しかし、本作のタイトルが示すように、幸せがぎっしりと詰まった甘いものではありません。
淡々と、それでいてどこか泣き出しそうな語りは、呪いがかけられた理由を紐解きます。

読後の口に広がるのは、涙のしょっぱさか、優しい味わいか。
思いを込めたアップルパイの話をご賞味あれ。

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