一つしかない傘を半分こ

タグに「間に合わなかった元こえけん短編」とあるように、こちらの作品は第3回「G’sこえけん」音声化短編コンテストへの応募のために書かれたもの。SE///表記や原稿を彷彿とさせる書き方から、音声・映像として視聴することを想定して執筆したときの名残が垣間見えます。

音や声だけで癒せる作品にするのは、ものすごーく難しいことでして。3年連続で応募作品を書かれている作者さまだからこそ、セリフに元気なヒロインの可愛らしさを載せるのが自然に見える芸当ができるのです。


傘を忘れてしまった女の子に、声をかけた主人公。一応、隣のクラスの子ではあるものの、特に接点がある訳でもない……。それでも傘だけ渡して去ろうとする心意気は素晴らしいです。
当然ヒロインは主人公が濡れたら大変だと引き留め、一緒に帰る流れになるのでした。

どんよりとしてしまう雨の日に紡がれる、可愛い女の子との素敵な時間を見届けて。