雫の煌めき#4

その後もババ抜き、ダウトと続いた。

相変わらず夏樹はリモートで参加していた。


「次ポーカーやってみたい、ルール知らないけど」

『何故やりたいと思った』

「ロイヤルストレートフラーーッシュ!!!」

『なるほどね』

「え、夏樹わかってないよね?」

『言ってみたかっただけでしょ?』

「大正解百億点だぁ!」

「先輩ルールわかるんですか?」

「いや知らん。なるようになれ」


ポーカーも大富豪と同様、夏樹は順位を予想するという参加方法になった。

夏樹が予想を外したらポーカーの最下位の人と一騎討ちになる。

カードを配り、任天堂のホームページを開いてルールを確認しながら進める。


「ぐぬぬぬぬ……」

『リアルでそんな声出す人いるとは思わなかった』

「いや!だって!カード!」

「次澄乃先輩ですよ」

「もう何捨てて何引けば良いかわからない」


結果、有来がワンペア、後輩がツーペア、私が役無し。

ストレートフラッシュが出来そうだったのに畜生。欲を出してはいけない。


『うーーーわーーーー!運ゲーだから澄乃意外と強いと思ったのに!有来ちゃんと勝ってんじゃん!やらかすと思った!』

「夏樹の予想は?」

「私澄乃先輩有来先輩でした」

「じゃあ夏樹と澄乃で一騎討ち、何する?」

『ウミガメのスープ』

「やだ。さっきやり尽くした」

「しりとりとかどうですか?」

「朝まで続きそう」

「私スピードやりたいんだけど」

『俺リモートなのわかってる?』

「古今東西とか考えたんですけど終わらなさそうですよねー」

有来と後輩が必死に出してくれるけどピンとこない。

リモート会議 レクでGoogle検索をかけた。

「ねえ、Googleスプレッドシートでオセロってあるけどどう?」

『それいいな』

「シート作るから待ってて』

「あっつ」

有来がどん兵衛の封を切り、そこに注いだお湯から雫が跳ねる。

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青春サイダー 楓月 @story_moon

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