独特のキャラクターの老女の名誉教授がとても魅力的です。この方の登場する物語をもっと読みたくなりました。それから、「ダイダラボッチ」という言葉のリズムの良さが異常なほどで、癖になります。
それは寂しさを埋めるためなのかもしれないし、充足を得るために意味を付けたいからかもしれない。いずれにせよ、彼女の人生には意味があったのだろう。武蔵野の地形が、ダイダラボッチによって作られたと言われ…続きを読む
いにしえ、この国の人々は、森羅万象に神を見出していた。最期の語り部的な教授。自然が消え、闇が消え。見渡しが良くなった分、見えなくなったもの。それでも、追い続けた教授の想い。どうせならば…続きを読む
私は武蔵野に行ったことが無いですし、武蔵野がどんな所なのかもイマイチよく分かっていません。でも、このお話を読んだら、武蔵野に興味が湧きました。ダイダラボッチという存在にも興味が湧きました。…続きを読む
「まるで、巨人の手や足の跡のようだ」――古代の人々は、大きな池や窪地を見て、思ったらしい。それゆえにこそ、巨人の存在を信じた。そして現代――とある老嬢の教授もまた、巨人の存在を信じ、追い求めた。…続きを読む
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