すれ違い偽装夫婦

文武両道の無敵侯爵令嬢が陰謀に巻き込まれて追放され、色々あってカモフラージュのために貧乏子爵家の次男坊と契約上の夫婦関係で冒険者生活をするというのが基本設定。最大の特徴は旦那の方はずっと相手に恋心を抱いていたけれどあくまで契約上の関係とそれを隠し、妻の方も相手の人柄と有能さに好感を抱きながらも察しが良すぎた事で最初の大前提を間違えて相手の恋心が自分には向いていないと思い込んでいるというもの(旦那の方が若干察しが悪い)。
自分自身が向かう所敵無しな上に旦那の能力も高く評価していることで、二人で(非常識な)常道を突き進もうとする妻と、惚れた弱みでそれについて行く常識的な旦那の周囲を巻き込みながらの掛け合いが読んでいてとても楽しい作品。特に高位貴族として培われた気高さを失わずに現状を受け入れて冒険者として上を目指そうとする元侯爵令嬢がとても魅力的。
全体的に読みやすい文章で戦闘シーンも煩雑な描写は無くスラスラ読めます。

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