不安定さが滲み出す

思春期の女の子の不安定さが詰め込まれた物語です。
どこかふわふわしたところが見え隠れしていて、溢れんばかりに注がれたコップのような雰囲気もあります。
でも、彼女の苦悩は身に覚えがあるものな気がします。
逆に、夜の感じ方など自分とは違うところもあって、面白かったです。

また、キャラクターがみんな自分勝手なのがこの作品の魅力です。
絶妙に滲み出る不快な醜さが生々しくて、とても心地よかったです。
そんな中、高速バスの彼女はこの作品の良心のひとつのように思えました。

その他のおすすめレビュー

おくとりょうさんの他のおすすめレビュー728