田舎の風習にはホラーがつきもの

と私は思ってます。
ていうか、相性がすごく良い。
何でこんなことするんだろう?って子ども達が思うような儀式やら何やらには、実は身の毛もよだつような過去があって……なんて。

そして本作ももちろん。

ただただ、厨子を数年ごとに回すだけ。
回された家はそれを大事に預かって、それでまた数年後に次の家へ。


えっ、別に回さなくても良くない?
こういうことを言い出す人、絶対出て来るんですよ。金もかかるしさ、もう年寄りしかいなんだし、大変でしょ、って。

そんなことしたらどうなるか。

ええ、とんでもないことが起こります。
内容については本作をじっくり読んでいただいてですね、ええ。

この作者様のホラー描写は、何かじっとりとした湿度を感じるんですよ。空気がじっとり重くなる感じ。明るいところで読んでいるはずなのに、何だか暗く重く感じるほど。
けれどもそこにほんのり差し込むラブ……仏か……?

これがあるからやめられないんですね。
ホラー?怖いしなぁ?と思う方、まずはこっそりコメント欄をチェックしてみましょう。怖い怖いと言いつつも、別の話題でもきゃあきゃあ盛り上がっていることに気付くはずです。

これだから青嵐さんのホラーはたまらないんですよ。

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