雑な音声入力で小説を書いたらこうなった

かぎろ

さて、書いてみるか。

 これ音声入力始まってんの? あ、始まってるわ。いやいやここは拾わなくていいんだよ。ここ文章にしなくていいから。といっても私が喋り続ける限り文章化されてくのか。しゃーない、後でここは消そう。よし、書いてくか。


 嵐が吹いていた。


 横帆の海賊船に、スコールが叩きつけていた。波は荒れ狂い、うねる力で船を握りつぶそうと暴れた。常に不安定な甲板の上で、空き樽が転がって船の端にぶつかっては、また逆方向へと転がりを繰り返した。

 船の上で生きているのは、もはやふたりしかいなかった。

 ひとりは、僕だ。とっくに壊れて勝手に回るばかりになった舵輪の横で、手すりに寄りかかり、なんとか二つの脚で立っている。サーベルを手に、とある一点を睨む。

 視線の先は、海賊船の舳先だ。

 前方に細長くせり出した舳先の上に、人影がある。

 少女だった。

 細い足場にもかかわらず、不安定に揺れているのにもかかわらず、少女はその場でくるりくるりと踊っていた。白いワンピースの裾がふわりひらひらと広がる。暗い嵐の中にあって、その少女だけは、ほんのりと燐光を発しているようにも見えた。

 こいつだ。

 こいつが僕以外の船員たちを全滅させた。

 僕はギリリと歯を食いしばってから、少女を見据え、言い放った。 

 智子~。ごはんよ~。

 あっ、お母さん。

 今日はあなたの好きなブリの照り焼きよ~。

 待ってー、キリのいいとこまで小説書いてから行く。

 冷めちゃうから早く来なさいねー。

 ええとどこまで書いたっけ。言い放つところか。

「きみは一体……何者なんだ……!」

 くるくる踊る少女は、たん、と足を止めて僕の方を見た。長いシルクのような銀髪が風になびく。蒼色の瞳が、僕と目を合わす。

「わたしは、嵐の女神……」

 驚いた僕は、思わず聞き返す。

「うんこうんこ!!」

 近所のガキうるさいな。こんな政治では日本は変えられない。国民のみなさまが信頼できる政治に。新井益孝、新井益孝に清き一票を。選挙カーもうるせえ!

「こんな言い伝えを聞いたことはないかしら……? 死水海域には嵐の女神がいて、そこを通る船は女神の気まぐれで沈むのよ……あっ足攣る。やばい。やばいやばいきたきた痛い痛い痛い痛い! と、とにかくわたしに供物を捧げなければああああっくそマジで書いてる途中で足攣るのやめろよ」

 怖ろしい女神だ。僕はあまりの恐怖に体をビーックビックビックビックカァーメラ!

 作業中にYouTube流してるとたまにCMが邪魔すぎる。

 今日はここまでにしとくか。

 とりあえず次に何を書くかだけメモっとこう。


 次回はいしやぁぁぁぁきいもぉぉぉぉお焼ぁきたてぇぇぇぇぇええええ

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