私は少しあなたが嫌い

翠黛

第1話 私は少しあなたが嫌い

 目の前の少年を見て私はこう問うた


「貴方はどうしてそんなにも蒼いの?」


 誰も私に答えてくれない。


 私の声に答えてくれる人間はもう彼以外に皆んな消えてしまった。


 私の汚れた黒髪とは違う美しいブロンドの髪が


「憎い」


 私の荒んだ肌とは違う絹のような白い肌が


「嫌い」


 私のように薄汚れた世界ものを知らない無垢なその蒼い瞳が


「羨ましい」


 私は少しあなたが嫌い。


 それでも、


「あなたを愛してるわ。ルイス」


 私の心臓から流れ出る赤い血がたとえあなたに流れていなくても。


 








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私は少しあなたが嫌い 翠黛 @kiid1490

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