最初に、難しい内容ではございません。まずはぜひお読みください。
人は誰しも老いていきます。
元気に老いる方もいれば、病に苦しんだり、不自由な身体に苦悩する方もいらっしゃいます。
その中で『認知症』は老いのひとつのかたちであり、多くの方が色々なかたちで付き合うことになるものです。
その付き合い方のひとつである『介護』のリアルを著者・この美のこさんはエッセイで綴っています。
介護を美化・賛美して描いているわけではありません。認知症を誇張して描いているわけでもありません。もちろん自己顕示欲をこじらせた内容でもありません。
この作品にあるのは、喜びも、不安も、苛立ちも、悲しみも、すべてがただただリアルなのです。
意思の疎通の難しさに苛立ち、疲労も蓄積していきます。でも施設に預けることに申し訳なく感じるこの美さん。ひとりでお母様を介護するその姿に、この美さんの深い慈愛・慈悲の心が伝わってきます。上っ面の綺麗事だけで介護はできないのです。
そして、時折訪れるお孫さんたちの存在に救われます。子どもたちの元気に、お母様もエネルギーをチャージできているようです。子どもの優しさと笑顔は、無限大のパワーがあることが分かります!
本作は、できれば若い方にお読みいただきたいです。皆様の親もいつかは老いていきます。その時になってから困らないように、できれば親御さんにも本作をご紹介いただき、将来どうしていくかを真剣に話し合うきっかけにしていただきたいと思います。
最後に、この美さんとお母様へたくさんの笑顔と幸せが訪れますよう、心よりお祈りしております。
こちらの作品は、作者様のお母さまの介護にまつわる介護記録のエピソードです。
もともとお母様は記憶力が良くしっかり者と評判の方でしたが、日に日に変化していく姿に作者様も戸惑われていらっしゃいます。
けれど決して腐ることなく、前向きに感謝を忘れず向き合われていらっしゃる姿に、私は何度も心を打たれました。
また御姉妹やお子様、お孫様などとの心温まるエピソードに私は何度も胸を温めて頂きました。
毎日少しずつ心の栄養を頂いているかのようでした。
コロナ禍になり実家に帰ることも少なくなって、こちらの作品を呼んだ時にはふと母の顔が思い出されました。
貴殿も是非、こちらの作品から心のロウソクに火を灯してみては如何でしょう。
皆さんは介護をされたことがありますか?
私はまだありません。
いつか来てしまう……介護の時間。
大変なことを目の当たりにして、言葉を失って崩れて落ちてしまう。
悲しいなあ……。
もっと快適に生活をさせてあげたい。
こんなに頑張っているのに悔しいなあ……。
生きているうちに楽しいことをさせてあげたい。
様々な葛藤を、日々の生活を描かれている貴重なエッセイです。
辛い中で暖かい光が差し込みます。
それは作者様の優しい愛です。
家族を凄く大切にしています。
微笑ましい光景もたくさんありますが、涙無くしては読めません。
介護や病気やケガ……辛いことにあなたはどうやって向き合っていますか?
悲しむあなたにそっと寄り添ってくれる深い愛がここにはあります。
作者様の優しさが溢れているこのエッセイを読んで、あなたも私と一緒に頑張りましょう。
そして疲れたら休みましょう!♡!
自分のことも、いっぱい大切にして下さい!♡!