蒼黒の騎士

・冴えない青年の下にとある仕事が舞い降りた。それは死んだ老人からの依頼。老人が生前建てようとした建物を調べろというもの。
ソレは雲を貫く天高き塔。多くの者が命を落とし、落ちた命を啜る巨木の苗木。
なぜそれはでき、老人はなぜそれを造ろうとしたのか。
答えを求めれば、底なしの深淵が広がる。急ぐといい、苗木は地より命を吸い幹を育て枝葉を空に広げる。
青年はその幹の下で答えを見つける。
「それでも、俺はお前が生きたこの世界を信じるよ」